あくびをするフェレット

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フェレットの病気

歯周病は人と同じ?フェレットの歯肉炎とは?その原因と治療や予防法

2017年7月8日

フェレットでは歯肉炎がひどく悪化してどうのこうのという症例はあんまり無いと言われていました。

ですが、

「歯周病の治療をした」というニョロリンが身近にいます。

歯周病というのは、

「高齢になると増える」とされる病気で、進行すると全身で悪さをする厄介な影響を及ぼすことがあります。

これは人間にも言えることですが、

その病原菌が血流に乗って心臓や腎臓に入り込んで心臓疾患や腎臓疾患を引き起こしたり、

それが肺なら肺炎を引き起こす事だってある、実は怖い病気なのです。

その歯周病の予防に

歯肉炎と歯周炎の違いをはっきり分かっておく必要があるか無いかと尋ねたら、

あまりその必要性は無いんじゃないかと、

歯医者(人間用)の先生にはそう言われましたが、

せっかくなので、お話しさせて頂こうと思います。

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歯周病(歯肉炎・歯周炎)について

私は人体についての知識はほとんどありません。

自分自身の体内については本当に無頓着です。

ただ、経験上

「口の中(口腔内)」についてなら、ほんの少しだけは語れます。

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私は1974年生まれ、バリバリの40代です。 ポルノグラフィティの岡野昭仁さんと同じ生年月日、それは長嶋茂雄さんが現役を引退した次の日です←これ、豆知識ねwww 今日のアイキャッチ画像は今現在の私です ...

この記事を書くにあたり、

ガッツリその辺を新たにまたちゃんと聞いてもきたので、

今日はちょっと人間寄りのお話しも出来るかな…なんて思っています。

そこら辺の事について、

その理由や詳細は後述しますが、

フェレットの口腔内の事を書くのに、

なぜ、わざわざ人間用の歯医者さんにも話を聞いてきたかと言うと

実は、

フェレットの歯肉炎や歯周炎

いわゆる歯周病とよばれるものの症状は

「人間のそれとほとんど同じである」

とされているからです。

歯肉炎とは(人・ニョロ共通)

歯肉(歯茎)が炎症を起こす口腔内の病気です。

ものを食べると、歯の表面に食べ物のかすが付着します。

これをそのままにしておくと、細菌が繁殖して「歯垢」と呼ばれるものになります。

歯垢の中には、食べ物のカスの他に雑菌や細菌なども数多く存在しています。

特に歯垢がつきやすいのは、

上顎、下顎の後臼歯(要するに奥歯)です。

放置された歯垢は唾液中のカルシウムやリンの影響で石灰化(硬くなること)し、歯の表面に固くこびりつく「歯石」となります。

もう少し詳しくいうと

歯垢の中にいた細菌たちはカルシウムと混ざる事で死滅しそれが石灰化の物質となるのです。

人間の場合、歯垢(プラーク)の石灰化が始まるのはわずか2日の間と言われ、その後約2週間くらいかけて歯石が形成されます。

これは、

ワンちゃんで3~5日

ニャンコスでは一週間くらい

とされ、

ニョロリン達でのそれは2015年の時点では統計として出ていません。

症例的に出す必要が無いのかもしれません。

でも、気になる方はかかりつけの獣医さんに聞いてみて下さい。

その獣医さんなりの見解にご納得頂けたらと思います。

歯垢が歯石となった時点で細菌は死滅する。じゃあ歯肉炎の原因は何?

歯石がつくことによって、本来はエナメル質でツルツルしているはずの歯の表面が凸凹になります。

食べ物のかすや歯垢が付きやすくなってしまうのです。

歯垢がつく

歯石になる
↓そこに
また歯垢がつく
↓それがまた
新しい歯石となる

上に戻ってエンドレスリピート

を、繰り返して歯の表面には何層もの歯石が溜まっていきます。

そうこうしている間、

歯と歯茎の境目(歯肉の縁)は細菌いっぱいの歯垢が接した状態になってしまうので、

その分、炎症を起こしやすくなります。

また、

歯垢や歯石が溜まる事で

歯肉溝という歯と歯肉の間の隙間の溝がどんどん深くなり、

歯肉の炎症は進行します。

これが「歯肉炎」と呼ばれる病気です。

 

歯周炎(人・ニョロ共通)

歯垢や歯石がどんどん溜まり、歯と歯肉の間の溝が拡がりポケットのような袋状の隙間になったそれを歯周ポケットと言います。

歯医者が教える歯のブログ:歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法(人間用)

歯肉(歯茎)が腫れたり出血するだけでなく、歯周病菌(プラーク)によって歯周組織のうちの「セメント質・歯根膜・歯槽骨」などが溶かされたために歯がグラグラしたり、歯が長く出っ歯に見えるようになる症状が「歯周炎(慢性歯周炎)」です。

歯肉炎と歯周病予防・治療ガイド(人間用)より引用

要するに

歯肉炎が進行すると歯周炎とよばれる状態になり、

歯周炎になったら治療が大変だったり、手遅れになったら歯が抜けてしまったりするから、

「歯周炎まで症状が進んでしまう前(歯肉炎の状態のうち)に治療や対処をしましょうね」って人間は言われます。

そして、これら

歯肉炎も歯周炎もひっくるめて(総称して)

「歯周病」として、

その対策に努めましょうねって話です。

フェレットの歯周病

トラブルの無いニョロリンのお口の中は

歯垢や歯石のついていない白い歯とピンクの歯茎です。

症状

歯が黄色や茶色くなる

歯茎が赤く腫れる

歯茎からの出血が見られる

口臭がする

ものを食べにくそうにする

硬い物を食べたがらない

顔を傾けながら食べている(片側だけの歯を使うようにしている)

かじるオモチャで遊ばなくなる

よだれが出ている

口を気にするような動きを見せる

どれか1つでも

常に当てはまるような時には、歯肉炎の症状が出ている可能性があります。

放置していると

歯がぐらつく

歯が抜ける

などの歯周炎にまで進行してしまうので、早めに獣医さんに相談してあげて下さい。

冒頭でも書きましたが、

歯周病の病原菌というのは

進行すると全身に影響を及ぼす事がある

本当に怖い病気ですからね。

治療法

炎症を起こしている状態なので、

まずは抗生剤の投与ですが、

根本的な原因の治療は、

そのほとんどが

全身麻酔をして

歯石のスケーリング(歯石を削って取り除く)という手術になります。

これは、

歯の見えてる部分だけでなく、歯周ポケットの中まで綺麗にしてもらう処置です。

あまりにも症状が進んでしまっている場合には抜歯という事もあります。

一度、スケーリングしたらお終いというわけでは無く、

そのままではすぐにまた再発(※1)するので、

その後は再発防止のために、歯磨きなどの適切なケアを怠らないであげて下さいね。

予防法は

「定期的な歯磨きで予防できます。

小さいうちから歯磨きを習慣づけておきましょう」と言われています。

フェレットの歯磨き

指にガーゼを巻き付けてこすったり、

今ではフェレット専用の歯ブラシみたいな物や

液体タイプの口腔ケア用品なんかもあるそうですね。

大人になってから、口の中に指を入れられるのは、ほとんどの子が嫌がるので

ベビのうちから慣らしておいて、毎日の習慣にしましょう。

みたいな話しをたまに目にします。

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・

 

・・

 

やってあげた事ないです。

一度も、誰にも…

すみません。

だから、

「人間寄りのお話ししか出来ない」というのが本当のところなのです。

ごめんなさい。

「動物の歯磨き」について

野生の動物が歯周病になる事はほとんど無いと言われています。

それは(肉食動物の場合)、

獲物を噛みちぎるために、よく歯を使い、

歯の表面を骨や肉がこそげるために歯垢が付きにくいからです。

そしてあともう1つ、忘れてはいけない、

けど、

何故かあまり語られる事が無い大きな理由

野生の動物は

「”高齢になると増える病気”に、かかる年齢までの寿命にない場合が多いから」です。

その子達とペットの子達とを同じように考えてはいけません。

どう屁理屈ぶっこいても

「野生では歯周病にならないんだから」は通用しない理屈なのです。

飼育下にある以上、その全ての責任は飼い主にあります

ワンちゃんでもニャンコスでも

「ペット」の寿命は伸びています。

「野生では」なんて話しとは比べられないくらい長生きしてくれる子が多いです。

※日本の野生にフェレットはいません。

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そういう事をしっかり念頭にいれて考えてあげたり、

きちんとケアをしてあげなければいけないのです。

まず、

一般論として、

柔らかい物ばかり食べていると歯垢がつきやすくなるのは人間でもこの子達でも変わらない事実です。

これは、手作りフードやその他について何かを言いたいわけではありません。

それぞれの飼い主様がその子の為にと考えて、

愛情をたっぷり注いであげるご飯が一番良いに決まっていますからね。

だからこれは、あくまでも

歯の健康の事だけを考えた場合の一般論としてお考え頂ければと思います。

一般的には…

何か特別な事情が無い限り、出来れば

若いニョロリン達には缶詰や半生タイプでは無くドライフードが良いとされています。

※何かの時のためにふやかしに慣らしておく事も大切なことなので、その辺は臨機応変にしてあげて下さい。

また、

かじって遊べるオモチャでも多少はその効果が期待できると言われていますし、

マジックテープで噛み噛み遊びをさせて歯磨き代わりにしているというニョロリストさんもいます。

図らずも、

うちのエルちゃんはマジックテープが大好きなので歯磨きが出来ているのかもしれません。

そのお話しはこちら

おやつをこぼしたフェレット
フェレットのいたずらを怒る前に考えること

※こちらの記事のアイキャッチ画像が誤解を招いているようなので文末にリンクを貼りました。そちらの記事もお読み頂けたらと思います。 「そのまま書いたら訴える」と言われてしまっているので私は商品名などは出せ ...

そして…

こんな事を言うのはあれなんですけど…

歯のために避けてあげて欲しいもの

フェレット用のオヤツとして市販されている

「ドライフルーツ」

それ自体についてどうのこうのと言うつもりはありませんが、

この子達の栄養素として考えたとしても

あまり必要がない物です…果物って。

だから、

「オヤツ」として与えるなら、それはそれで飼い主さんの自由じゃないかとは思います。

ただ、今日の

「歯について」だけで言わせて頂きますと

レーズンなど、甘いオヤツに含まれる糖分は

歯垢の中の細菌のエサになります。

この子達の歯の健康を考えた時、

歯磨きなどのケアも特にしていないというのであれば、

出来たら避けてあげるべきだと思います。

(※1)再発について

一度でもそういう症状が出たという事は

歯周病になりやすい体質なのか

歯周病になりやすい環境という事です。

その生活のままでは

「またなってしまう」可能性が非常に高いという事になりますので、

食生活を見直してあげたり、

こまめなケアをしてあげたり、

その子のためにしてあげられる対策を万全にしてあげて下さいね。

今日のアイキャッチ画像

11才まで元気で長生きしてくれたキョン君です。

大きなお口を開けているちょうど良い写真があったので

1990年代という…とんでもなく昔の写真ですが、引っ張り出してきました。

こうして見る(写真をスマホで撮影してみました)と、肝心の口の中はよく見えませんねorz

でも、時代を感じる背景(室内)に

懐かしさを感じて頂ける方もおられるんじゃないかと思います。

私はU.F.Oキャッチャーがメッチャ得意でした(^^)v

…そんな事はどうでも良いですね。

こちらのキョン君には、もちろん

一度も歯磨きなどしてあげた事はありません。

その必要がある事を知らなかったんです。

オヤツもあげた事はありません。

当時はそういう物が無かったのか、この子達用のオヤツなんて物がある事さえ、

私が知らなかっただけなのかもしれませんけど…

ずーっとカリカリご飯だけでした。

そのお陰なのか体質なのかは分かりませんが

生涯、歯周病にはならずに元気でいてくれました。

キョン君、

ずっと一緒にいてくれて、ありがとうね♡

※人間用の食べ物をつまみ食いさせちゃった事はあります。すみません…

エルちゃん、、、

歯磨きしてみるかなあ…?

フェレットの口腔内

悩むなあ…

もちろん、デメリットは無いと思うし、

そう指導しておられる獣医さんも多いようなので、してあげた方が良いんだとは思うのですが

今までこの20数年の間一度もそれをしていなくて、

でも、どの子も皆この病気とは縁遠かったので

いまいち、その重要性が分からなかったりしているのですが…

近いうちに、

「歯磨きは絶対にしてあげるべきだ!」と思わざるを得ない事になるのかもしれません。

でも、それはまた別の機会にお話しさせて頂こうと思います。

おしまいに

余談ですが、

私の口腔内は順調にメンテナンスが進んでおります。

入れ歯の土台になる

差し歯の差し替え完了

差し歯の領収書

そこにはめる入れ歯も出来ました!

歯医者の領収書

現在、次の場所の作り変え作業進行中です…

こうやって、

人間の歯は差し替えたり入れ歯にしたり、

色々やりようがありますが、

この子達にはそういう施術はまだありません。

そういう事にならないように

毎日の生活のなかで色々と考えてあげて下さいね。

大切にしてあげて下さい。

 

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